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ガンマナイフの概要

ガンマナイフとは

ガンマナイフ治療装置の中には、コバルト60の線源が半球状に配置されています。頭部に装着されたレクセルフレームをコリメータヘルメットに固定し、ヘルメットにある192個(24個×8セクター)の穴を通じてガンマ線(X線よりも更に波長の短い電磁波)がヘルメットの一点で集まるように設計されています。1本1本のガンマ線は線量が低いために照射時に貫通する頭皮、骨、脳、血管、神経への影響は極めて少なく、病巣のみを治療することができます。
最大の利点は、手術困難な部位でも脳の機能を痛めずに治療でき、放射線による脳組織のダメージが比較的少なく治療できることです。

治療に際しては、脳内の病変を正確にドームの中心に置くために、局所麻酔下に、頭部に定位脳手術用の頭蓋固定 フレームを装着した後、MRI、CT、脳血管撮影などの必要な検査を行い、病変の座標を正確に計測して行います。全身麻酔を必要とする開頭術を行うことなしに病変の治療が可能であるため、入院期間が3日間と極めて短くて済みます。また、病変部以外の正常脳組織に対する影響は極めて少ないため、安全に治療することができます。対象となる疾患は様々な脳腫瘍のほか、脳動静脈奇形などの血管異常、最近では三叉神経痛などの機能的疾患でも有効性が確立されてきています。